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ブルボン小島の逃げるが勝ち!
初めまして、ブルボン小島です。 最近スーパー戦隊にはまっておりまして、感想をランキングでまとめたりしています。他にも小説、阪神タイガースや競馬予想、ももクロにモバプロと広範囲にわたった内容となっております。禁煙についてのアドバイスなんかもやっておりますので、お時間の有るときに是非一読下さい!
小説 時生(トキオ)
こんにちは。

今日は見終わった韓国ドラマや海藤さんの小説の
ご紹介をと思っていましたが、一昨日読みだした
小説の面白さに脱帽してしまいました。

なので、とにかくそれを伝えたくてまずは今日
その小説の話をしたいと思います。

今日ご紹介するのは、東野圭吾さんの

「時生」
         時生_


です。少し古い作品ですが、率直に感動しました。


【小説について】
「時生」は文庫で出た際のタイトルで、最初に講談社から
出版された時にはカタカナで「トキオ」でした。

2002年に初版が出て、2005年に文庫が出ており、NHKで
ドラマ化もされた有名な作品です。
内容は「秘密」と同じようなSFファンタジー小説にです。


【あらすじ】
主人公宮本拓実は妻麗子と共に病院の1室に居ました。
そこには変わり果てた息子、時生の姿が。
しかしそれは3人に運命づけられた宿命でした。
最後の時を迎えようとしている息子について、
待合室で拓実は麗子に告白します。

「昔トキオに会っていた」と。

物語は25年前にトキオと会った「はなやしき」から
展開していきます。

25年前の拓実は定職にも就かず、ぐうたらな生活で、
恋人の千鶴におんぶに抱っこのどうしようもない男でした。
短気で喧嘩っぱやく、ビッグになると口先で言っている
だけの何の取り得もない、元ボクサーでした。

しかし、そこに遠い親戚と名乗るトキオが現れます。
拓実は素性の分からないこの青年に何故か惹かれて
いきます。

一緒に住みだしてすぐに千鶴が拓実の元を去りますが、
それを怪しんだ拓実は千鶴を探しに行く事に。
しかし、同時に別の組織も千鶴を追っていることが
わかり、一同はある筋の情報から大阪へ向かう事となります。

また拓実は父親に捨てられ、母親からも養子に出された
過去から、両親を憎んでいました。
そんな中、トキオは母親に合うよう説得を試みます。

実の両親の真実と中々向き合おうとしない拓実、それを
根気強く引っ張りまたは見守るトキオ。
果てには両親の優しさが拓実を打ちのめすことに。

複雑な家庭環境、恋人の失踪、謎の青年トキオとの間で
迷走する拓実。しかし、これらの絡みあった糸をトキオと
共に少しずつ解いていく。

拓実が一歩一歩成長していくにつれ、トキオとの別れの時が
近づいていく。拓実は恋人、実の両親に対する本当の気持ちを
取り戻す事は出来るのでしょうか。そしてトキオと拓実は
どういう結末を迎えるのでしょうか。


【感想】
私はあまりこの手のファンタジー系は苦手というか
好ではないのですが、東野圭吾さんの「秘密」は
好きなので、この本も読んでみようと思い購入しました。

しかし読んでみて一変。

読んで良かった~!

秘密どころの騒ぎじゃない!

最高に感動しました!

というか最後の余韻はなんなんですか!


そんな言葉が出てきてしまうくらい打ちのめされました。

物語としては読み易くて、入り込み易い内容でした。

テーマは個人的に「愛」ですかね~

恋人との愛、家族愛、息子への親子愛、それに友情。
この本には様々な愛の形が描かれています。


初めはつまらない男の日常なので、愛の話などは
ほとんどありませんが、物語が進むに連れて、それが
徐々に心地よくなっていきます。

ただ、千鶴の失踪はきっかけはともかくとして、
内容が荒かったかな~という気もします。
メインが事件では無い為、あまりスポットをそちらへ
当てるわけにもいかないのでしょうが、そこが少し
残念かな~という気がします。

しかし、それを加味しても本当に面白い物語でした。
爽快というよりは、最後の余韻がたまりません。
これはちょっと初めてかもしれません。
東野圭吾さんの小説の中でも、あくまで個人的にですが、

5本の指に入ります。

本当に素晴らしい作品を、ありがとうございました!
という感じですね。


【ネタバレ】
重い病に伏す息子、それは一見両親の勝手な感情によって
生まれてしまったともとれる状況にあるトキオ。

しかし、なぜそうまでして拓実はトキオを産んで
欲しかったのか、産まない選択肢は無かったのか?
(それだと物語になりませんが・・・)

そもそもトキオが生まれた時に、なぜ拓実はグレゴリウス
症候群にトキオがかかっていると確信していたのか?

全ての答えは25年前にあるという

出だしにまずは敬服。


恐らく最後はこの部屋に戻ってくるんだろうな~と
思いつつ25年前の話を読み出しました。

25年前の拓実は読んでいても酷い男で、千鶴もなんで
こんなやつと付き合っているのかって思ってしまいます。
駄目な男の見本ですね。(人の事言えるのか?)

ひたむきに生きている彼女の千鶴も、一見ぱっとしない
女性ですが、それが拓実のどうしようも無さを余計に
引き立てていますね


しかし、この駄目男がトキオが目の前に現れてから、
徐々に男として成長していきます。

その影には千鶴を探すときに知り合った友人の竹美の
存在もまた大きいです。ちゃきちゃきの江戸っ子の
ような大阪人の竹美は魅力ありますね~
そして恋人のジェシーは本当も良い味だしてます。

ちなみにジェシーのイメージはグリーンマイルでおなじみの
マイケル・クラーク・ダンカンさんがピッタリかと。

dankan.jpg


拓実と千鶴が巻き込まれた事件については、少々内容が
薄っぺらい感じもありますが、それも対して気になりません。
逆に読み終わった後には、

この小説を読ませて貰って

ありがとうございましたという

気持ちしかなかった。


ただ読んでいく中で張られた伏線がどんどん回収されて
いくのですが、1つだけずっと疑問だった事があります。
それはトキオが初めて拓実と会った際に言った

「はなやしきしか情報が無かった」

という言葉。意味が全くわかりませんでした。
トキオが元気だった頃に拓実から想い出めいたことを
聞いていたのかと思ってそのままにしてました。

しかし、これが最大の余韻をうむ要因だったのですね。
死の間際に耳は聞こえる状態になったトキオに対して、
拓実が発する言葉であり、この小説の最後の言葉

「はなやしきで待ってるぞ」

この一言が25年前にタイムスリップしたトキオが拓実に
会う事が出来た最初で最後の謎であり答えだったんです!
目の前のトキオが無事に25年前の自分に会える様に
拓実が最後に息子へかけた愛の言霊だったんです。

最後の一文を読んだ瞬間に、

なんとも言えない余韻に包まれました。


これは最後まで読んだ人にしか得られない最上のご褒美というか、
ずっしり重みのある余韻ですね。

本当に印象深い小説でした。


【最後に】
この小説に批判的な方々がいるようですが、そういった
取り方もあるのか~というよりは、どう読むとそういった
感想になるのかって不思議でした。

ただこの小説のテーマが「愛」ではなく、単なるタイム
スリップものやサスペンス的な物語
と捉えてしまった
ならば、そう感じるのも仕方ないのかもしれません。

私は感動しましたし、特に実際子供を持つ親という立場の
方が居たら是非読んで欲しいです。

きっと強い愛情を感じると思います。

特に無理やりにでもトキオを産んで欲しかった理由、
それは25年前にトキオが言った「生まれて幸せだった」
という言葉にひっかかるのでしょう。

たしかに拓実は身勝手なのかもしれません、しかし、それは
子供に対する大げさではない深い愛情であったのだと思います。
そして麗子もそれを受け止めている。

拓実は身勝手でわがままで駄目な男でしたが、トキオの
おかげで麗子の夢を叶え、千鶴を救い、須美子を許し、
そしてトキオに希望を与えた、皆に愛を与える
素晴らしい男になってました。


最後に、本当にこの本に出会えて良かった。

皆さんも是非一度、読んでみてはいかがでしょうか?
そして最後の余韻の感想を聞かせて下さい!

では。

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小説 プラチナデータ
最近小説ばかり読んでいて韓国ドラマを全く見れて
いないんです。11月からは仕事が落ち着いてくる
見込みなので、溜まったドラマを見始めようかと
思うのですが、時間をうまく使うのって難しいですね。

さて今日は先週に引き続き、読み終わった小説を1つ
ご紹介します。今日は東野圭吾さんの

「プラチナデータ」

をご紹介します。来年映画化される事を知り、その前に
と思って見てしまいました。

プラチナデータ


【小説について】
「プラチナデータ」は今後の警察、捜査の問題点をついた
作品だと思います。視点はとても面白く感慨深いもので、
とても読み易く、キャラクターもしっかりしていた事から、
すぐに小説の中身に溶け込む事が出来ました。

読み終わった時の幸福感や満足感はこれまでの作品の中では
普通と言わざるを得ませんが、読み易さという点では良い小説
だったかもしれません。個人的には

パンチがちょっと足りないかな

という印象を持ちました。


【あらすじ】
DNAから犯人を特定するDNA操作システム。
これは国民から収集したDNAをデータベース化し、捜査から
得られた証拠品からDNAを採取し、データベースと照合して
犯人を特定する画期的なシステムでこの物語の根幹です。

このシステムを構築した1人で実作業者の警察庁特殊解析研究所
に所属する神楽龍平。彼はこのシステムを使い、まだ見ぬ犯人を
現場で採取した毛髪1本から性別や年齢以外にも性格、持病そして
モンタージュまでも作り出してしまい、それがほぼ正確なもので
ある為、捜査は瞬く間に解決していく。

神楽は全ての国民がDNAを提供すれば、犯罪抑止にも繋がり、
検挙率も著しく向上すると考え、DNA操作システムが唯一無二の
存在だと考える。一方刑事の浅間は昔ながらの捜査は足でという
考えの持ち主。

無論DNA捜査に疑問を持ちつつ、捜査が簡単に片付く事へどこか
納得が出来ない。そして考え方の違う2人の間に1つの事件が
起こる。このシステムの生みの親である蓼科兄妹が病院の一室で
殺されてしまう。

呆然とする神楽だったが、現場から犯人のものと思われる毛髪が
見つかったことから、DNA操作システムを使って犯人の特定に急ぐ。
また同時期に発生していた連続殺人事件はDNAが採取されるも
データベースに無い人物である事がわかった。

しかし、この連続殺人犯の使用していた拳銃により蓼科兄妹は
殺されている事がわかり、その犯人とDNA操作システムが導き
出した人物こそ神楽だった。

追うものから追われるものとなった神楽は、逃亡生活を余儀なく
される。また浅間もこの事件、そしてDNA操作システムに対しての
闇を解明に向かい、神楽を追跡する。

DNA操作システムの盲点と2つの殺人事件に

隠された真実に2人は迫っていく。

果たして神楽は逃げ切れるのか!

浅間は捕えられるのか!

そしてシステムに眠るプラチナデータとは・・・


【感想】
一言で言うと何度も書きますが、読み易くてすぐに小説に感情
入ります。最後にはこれまでの伏線や謎が全て解明され、後味
もすっきり?

ただ、この作者が東野圭吾さんで無ければ、次の作品を

買おうかという気にはなれないかな~。

キャラクターははっきりしているのですが、そのキャラクターに
関する背景がぼやけてますね。設定はとても面白い内容だった
のですが、もう少しその人物達を作り出した核心に迫ってほし
かった。また、描いて貰えると、もっと面白い作品になったんだ
ろうなと思います。

こう書いてしまう理由の1つに、最終的な犯人というよりは
解決までの流れが途中でなんとなくわかってしまった事。
あ~やっぱりね、と思う機会が多かった点です。

逆に映画にするには丁度良い内容かな~とも思いました。

ここから更にさっぱりまとめられると、非常に退屈な映画に
なりそうですが(汗)

【ネタバレ】
反発し合う警察側の人間2人が、ある事件をきっかけに追いかける
人間と追われる人間に袂を分けます。その中核をなす神楽と浅間。

浅間は昔ながらの刑事であり、浅間の魅力がよく出ていると思い
ますが、神楽はどうでしょう。2重人格の神楽、もう1つの人格
リュウとの共同生活。

恐らく父親の死がきっかけで生まれたリュウという設定はわかる
のですが、リュウとの交わりが浅い気がしました。

最後は2人で解決する的な流れで終わりましたが、もう少し
2人の絆や協力して犯人を追いつめていく~なんて方向だと
面白かったかな~と思いました。

そしてリュウの描いたスズランという少女。実際は蓼科早樹を
描いたという事ですが、どこでリュウと繋がっていたのか
不思議・・・。

白鳥里沙は神楽を逃がす為だけに出てきたキャラクターなので
しょうか?とても魅力的なキャラクターだと思ったのですが・・・。

最後に浅間は自分のポリシーを通すのかと思ったが、結局上層部の
汚い要求に屈してしまう。実際であればいたしかたないと思います。
ただ小説なんだから、最後くらい恰好良く締めて欲しかった・・・。

また蓼科兄妹についても、もっと過去をさらってほしかったな~
何で神楽とあれだけの関係を築くことに兄がなったのか、妹の
早樹の繊細な感情とそれをとりまく心情についても触れてほしかった。

総じてDNA操作システムだけでも

とてつもなく重たい内容

にも関わらず、

他に色々つめこみ過ぎた気がします。

上下巻くらいで出して貰えるともっと楽しめた小説になったのでは
ないでしょうか。本当に勿体ないというか、このネタをじっくり
東野圭吾さんが書いていたらと思うと、本当に惜しいな~と思います。

【最後に】
今回の紹介文は果たしてお勧めなのか、不満を書いたのか微妙な
内容となりましたが、全体的には東野圭吾さんに向かって言うのも
なんですが、良く出来ていると感じました。

ただ設定の良さを全て引出しきれていないというのが率直な
印象でした。是非次は読み終わった後に、心から満足できる
小説をお願いします!


では、今回はこれまで。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました~!

小説 マスカレード・ホテル
金曜の茨城であった地震、皆様大丈夫でしたでしょうか?
私は会社のトイレに居ましたが、エスカレーターに乗って
いるかと思うほど、一瞬横に床がずれた気がしました。
いや~トイレでだけは遭遇したくないな~と冷静になってから
考えました・・・(汗)

さて今回は以前にも書きましたが、かなり期待をしていた
東野圭吾さんの

「マスカレード・ホテル」

マスカレードホテル_


を読み終わりましたので、感想を書きたいと思います。

【小説について】
以前にもここで書きましたが、2011年に東野圭吾さんが作家生活
25周年を記念して出版された3部作の第3弾です。

3部作の1つ目は東野圭吾さんの人気シリーズである加賀
恭一郎シリーズの最新作、映画にもなった「麒麟の翼」
第2弾はここでも紹介した、これも人気のガリレオシリ
ーズになる「真夏の方程式」でしたが、第3弾は東野圭吾さん
渾身の新シリーズ(勝手に決めつけていますが・・・
だってこれシリーズ化してほしいから・・・)が今作品です。

25周年も締めくくる「マスカレード・ホテル」はまさに陸上で
いうところのアンカーであり、野球でいうところのストッパーで
あり、フルコースでいうところの甘いデザートのような、競馬で
言うところの有馬記念のような(もういいですかね(笑))

まさしく最後を締めるに相応しい作品です。

東野圭吾さんも「マスカレード・ホテル」について

、「想像力の限りを尽くしたという

実感があります。

それだけに手応えも十分です。

今後同じことをやろうとしても、これ以上に

うまくやれる自信はありません。」


と語られています。

私は25周年のラストを飾り、「今後同じことをやろうとしても、
これ以上にうまくやれる自信はありません。」
と言わしめる作品を
期待せずには居られませんでした。
その期待に応えてくれたかどうかは、後程・・・

【あらすじ】
高級ホテル「ホテルコルテシア東京」で働くフロントクラーク
山岸尚美は、頑固なところもあるが、ホテルマンとしては
超一流の彼女。相手がどのような人であってもお客様と
なれば、最高のサービスを提供する為に、何が出来るか
を考え、即座に実行出来る女性。

警視庁捜査一課刑事新田浩介はこれまでにいくつもの事件を
解決したエリート刑事。だが、かれもまた頑固な側面を持っているが、
情熱溢れる正義感で事件に立ち向かっていく。

そんな新田が遭遇した事件が都内で起きた殺人事件、現場には
死体と奇妙な数字があった。警察が捜査を進めていくと、同様の
数字を残した殺人事件が他でも見つかり、連続殺人事件と判明する。

そして、連続殺人事件の次の舞台となるのが「ホテルコルテシア
東京」。警察はホテル側に協力を求めるものの、犯人も犯行時期も
わからないため、捜査員を潜入させる事にした。

風貌や年齢などからホテルマンに見えるであろう人物ということで、
新田が指名される。その新田が潜入する場所こそ、ホテルコルテシア
東京のフロント・クラークとなる。

初めて会った新田と山岸は互いに不快感を感じながらも、新田は
刑事として犯人逮捕の為に、山岸はホテルマンとして刑事が潜入
している状況下でも最高のサービスをお客様に提供する為、同じ
方向を向いて歩きだす。

最初はぎくしゃくした2人も、いくつかの出来事を乗り越える内に
互いを思いやりながら、殺人犯逮捕に向けて協力しあう。
そして、とうとう犯人との勝負の1日が始まる。果たして2人は性別も
容姿もわからない犯人を捕まえる事が出来るのだろうか!

【感想】
とりあえず皆さん、これを読んだら本屋に言ってください。
そしてこの本を手にとってください。これだけ期待をして、個人的に
少しじらしながらも読み始めた作品で、読み終わって素直に

面白かった!

と思った作品はこれが初めてです。

今までの東野圭吾さんの作品の中でもTOP3に入ります。もし何の
情報もなくこの本を読んでいたら、もしかすると1位だったかも
しれません。そのくらい小説の完成度というか、構成からストーリー
から伏線の張り方、キャラクター達の躍動感、事件の進み方と
謎の解き明かし方、犯人逮捕までの流れるような筋書と最後の
締め方まで、最高でした。

これは映画化やドラマで見たいと思いましたし、続編が見てみたいと
思いました。

続編は間違いなく、新田と能勢によるホームズとワトソンのような
推理モノではないかと勝手に考えています。しかしこの2人の関係は、
海藤尊さんチームバチスタシリーズの田口と白鳥のようです。
まあ田口先生と新田刑事では人間性が大分違いますが・・・

また章立てで起きる様々な物語とそれが複合して起こる最後の
クライマックスの描き方は「新参者」のようであり、事件を解決
してく様は加賀恭一郎シリーズのようであり、場面場面を
鮮明に頭の中で描く事が出来る描写は「白夜行」「幻夜」
通じるところもあり、内容が濃かったストーリーを綺麗にお腹に収めて
くれる優しいラストの締め方は「秘密」「流星の絆」のよう。

これは東野圭吾さんの作品を並べただけではなく、本当に
25周年の最後を締める大作なんだと読み終わってから、
改めて感じました。良いとこ取りもいいところです!
(シャレじゃなくです・・・はい。)

これぞ東野圭吾!って感じの小説でした。

【ネタバレ】
今回ばかりはあまりこれ書きたくないんですよね~
あまりに細かく書きすぎて、これから読もうかなって人がもし居た
場合、変な先入観を与えてしまう恐れがあるので・・・。
ですので、今回は本当に面白かったのですが、あえてネタバレは
1つだけにします。

本の表紙に

「完璧に化けろ。決して見破られるな。」

というメッセージが書いてあるんですね。これってホテルマンに
扮している新田や殺人事件がホテルで起きようとしていると
知りつつも、いつもと変わらない立ち振る舞いが要求されている
山岸、または犯人に対してのものだと思っていたのですが、
私の読みすぎかもしれませんが、

これ犯行前の犯人にもかかっているでは
ないでしょうか?


実際は盲目の老人を演じていた夫想いの主婦がそれすら粛々と
準備していた殺人計画の一部だったことに引っかかっているのでは
ないでしょうか?

犯人が別人を装う話はいくらでもありますが、犯人が別人を装う
ために、更に別人を装うなんてトリック初めてでした。
正直目から鱗でした。

すげ~な~東野圭吾って人は!

って思いましたよ、まったく(汗)    

まさに

マスカレード⇒仮面舞踏会

ですね~

あとやっぱりもう1つ。

尚美が捕まってしまった部屋に新田が飛び込んだ時、一端
部屋から出た振りをして、犯人を捕まえた後の新田と尚美
のやりとりが好きです。簡略化して書くと

尚美「なぜ気づいたの?」

新田「ベッドの乱れに気づかないほど鈍感じゃない。

   それに入った瞬間にあなたの気配を感じた。」


尚美「私の気配?」

新田「それは匂いです。かすかにする良い匂いです。」

尚美「私の匂いがわかるのですか?」

新田「それもう、だってず一緒に居たじゃないですか」

皆さん、どうですか?対した会話に聞こえないと思います。
でも、ところどころマスキングしてありますし、実際本を
読まれると、またここまで本を読んだ人なら、この部分の
良さをわかって貰えると信じています。

【最後に】
ホテルコルテシア東京のモデルは日本橋の

「ロイヤルパークホテル」

だそうですが、一度泊まりに行ってみたいと思いました。

私はホテルなんて出張で泊まるビジネスホテルくらいしかよく
知りませんでしたが、この本を読んで、ホテルの仕組みが少し
わかった気がします。

また

ホテルのサービスってここまで徹底されているのか~未だ味わった事が無い世界だ!

とも思いました。

でも部屋に忘れた受験票を受験会場まで届けてくれたり、本当に
ある話なんですかね~それよりも、あんなに簡単に部屋とか
変えて貰えるんだな~って思いました。

まあブラックリストに乗る覚悟があればですけどね・・・(笑)

東野圭吾さん、面白くそして最後に爽快な気分にさせて頂き、
またこんな貴重な時間をありがとうございました。

皆さんも是非一度、手に取ってみてはいかがでしょうか!

それではまた。

小説 真夏の方程式
すみません、皆さんには関係のないことなのですが、UPが遅く
なった理由として、長文を書ききった時に何故かすべて消え
ました。なので、気持ちを持ち直すのに時間がかかりました。
・・・ごめんなさい。

という事で、今日は以前お話をした小説の紹介をします。
私は韓国ドラマも好きなのですが、小説も好きで特に
ミステリー小説が大好きなのです。

月に2~4冊くらい読んでいますが、その中でも好きな作家さんが
4人居まして、今回紹介するのはその内の1人、東野圭吾さんの
「真夏の方程式」について書きたいと思います。

【小説について】
「真夏の方程式」は東野圭吾さんのシリーズ物の中でも特に有名な

ガリレオシリーズの第6弾 

になります。

ガリレオシリーズを知らない方の為に少し説明すると、ガリレオとは
天才物理学者、湯川学の事です。湯川は大学時代の同級生で現在
警視庁捜査一課に籍をおく草薙とその部下内海から難事件の解決に
いつも駆り出されます。

そして、難解な事件を物理とその天才的な頭脳によって、解明して
いきます。特に事件や現象だけでなく、殺人を犯してしまった犯罪
者達の苦痛や切ない背景などについても解明します。
超ドライな性格ですが、事件を解決させる時の哀愁に皆惹かれます。

また2011年に東野圭吾さんが作家生活

25周年を記念し3部作として描かれた

内の第2弾となります。

第1弾は映画化された「麒麟の翼」、第3弾は筆者曰く「これ以上の
トリックは考えられない」とまで言わしめた「マスカレードホテル」です。
私は文庫派なのですが、待ちきれずに3部作はハードカバーで購入
しました。

【あらすじ】
小学5年生の恭平は両親の都合で、夏休みを綺麗な海で有名な、
「玻璃ヶ浦」で伯父重治夫妻が経営する旅館「緑岩荘」で過ごす
こととなります。

恭平は旅館へ向かう電車の中で印象的な人物と出会う。それが天才

物理学者、湯川学であった。

湯川は恭平と出会った事がきっかけで緑岩荘に宿泊することとなる。
そこには元刑事の塚原も滞在していたが、突然失踪してしまった。

翌日変死している死体が塚原だと判明し、地元警察は事故と考える。
しかし、湯川はこれが単なる事故や自殺で無いことを見抜き、真相
究明に乗り出す。

また同じころ、草薙と内海もこの事件を追う事となる。

やがて16年前の元ホステス殺人事件が大きく関わって

いると考える。3人は時期も場所も別々に起こった2つの事件から
真相を紐解いていく。また事件と並行して恭平と湯川の関係にも
変化が現れる。

最後には湯川と恭平、草薙に内海、重治夫妻に娘の成美、そして
16年前の事件の関係者も巻き込み、最終章へ。ついに真相を知る
湯川だが、そこには悲しい過去と悲しい真実が浮かび上がる。

【感想】
東野圭吾さんの作品は、トリックや犯罪に至るまでの背景が最後まで
分らないことが多く、楽しめます。特に、

伏線の使い方が絶妙です。

私は伏線をたくさん張って最後にすべて刈り取ってくれる
作家さんが好きなのですが、東野圭吾さんは日本でもトップ
クラスにそれが上手いと思います。

この作品も細かく引かれた伏線を最後綺麗に刈り取ってくれるので、
見ていてすっきりしました。

【ネタバレ】
ガリレオシリーズというと短編も多いのですが、やはり長編物が好きな
私にとっては面白かったのですが、「容疑者Xの献身」「聖女の救済」
に比べると、とてもあっさりしたストーリーと感じました。

読み終わってガッカリはしてないのですが、なんていうんでしょう~

綺麗な遠浅の海に連れて行ってもらった感じに似てます。

綺麗な海に行きたいという願いは叶ったし、泳ごうと思えば泳げる
けれど、なんだか気持ちがしっくりこないというか・・・

もう少し言うと、事件の真相に関わる人達が多すぎる気がしました。
だから1人1人の過去やこの事件への背景であったり、気持ちや感情
が書かれてはいるのですが、薄いと言いますかキャラクターはある
のだけれど、メリハリが無いように感じました。

塚原、仙波、重治、節子、成美、恭平、多々良、沢村などの

深い感情が描き切れてない感じがしました。

沢村に至っては、犯罪の片棒担いだのに、最後出てきませんし、
重治の苦悩もそうですね。かなり重要な人物としてあげられる
節子については、最後の方に多少書かれているくらいで、
恭平についても上手くまとめられたな~という感じがしました。

もう少し犯罪者達の感情を深く知りたかった

その為にはホステス殺害の犯人は節子の方が良かったかもとか、
沢村は要らなかったのではないかと思いました。

あくまで私見ですし、決して面白く無いという事ではありません。

ただ、期待していた以上ではありませんでした。

今までの東野圭吾さんの作品に順位をつけるなら、ベスト10には
入らないな~という感じがします、皆さんはいかがでしょうか。

【最後に】
初めて書いたにも関わらず、前向きな感想で無くてすみません。
でも、かなり期待してハードカバーまで購入したので、こんな
感じになってしまいました。

次回のガリレオシリーズに期待しています。


以上、ここまで読んで頂きまして、ありがとうございました。